子供が夜寝ないのは、様々な理由から
共働きで疲れて帰った両親は、テンションの高い子供の話になんとか付き合って、お風呂、晩ご飯と済ませてゆきます。
明日も朝から重要な会議、または新規キャンペーンのセッティング…本当にお疲れ様です。
しかし、こどもはそんなことお構いなし、とにかくはしゃぎ回り、「どうしてどうして攻撃」を繰り返していると思います。
小学1年生から3年生程度までは、夜9時には寝かせて、12時までは両親の時間にしたいところですが…
現実はそういきませんよね!子供も、大人が起きている間は起きていたいもので、ぐずってでもなんとか起きていようとします。
でも、なかなか寝ないのにはいくつかの理由があります。
解決するヒントになりますので、ひとつひとつ代表的なものをご紹介します。
スマホやタブレットでYouTubeなどを見せていませんか?
炊事や洗濯の間、子供がおとなしくしているようにYouTubeを見せてしまっていませんか?
幼児向けアニメや、犬猫の動画など見せているコンテンツは様々だと思いますが、内容が問題なのではありません。
ブルーライトのような、目や脳に刺激を与える光が人間を興奮状態にしてしまうのです。
これは大人も同じで、医学的にも有名な話で、「スマホ依存症」を発症する理由の一つとされています。
寝る前の1時間程度はスマホを見ないようにし、寝室に持ち込まないようにするのが良いと言われており、最近のビジネスパーソンの中では良質な睡眠のための運動として知られています。
もしも、こどもをベットに向かわせるためにスマホで動画を見せたりしているのであれば、睡眠導入に逆効果なのです。
生活習慣として、寝る前の動画視聴をさせないように工夫しましょう。
お風呂に入った後、体を冷やしすぎていませんか?
体温は、朝起きた時から夜にかけて、徐々に高くなります。
一方、睡眠に落ちやすいのは、高くなった体温が下がる時です。
これは赤ちゃんがなかなか寝ないときにも活用できる方法なのですが、温まった体をさましてあげるとすっと深い眠りに落ちることができます。
暑がりの赤ちゃんの場合は、かけている布団の両足だけをはだけておく、泣き続けて寝ないときは夜風に当たるよう、抱いたまま少し散歩する、ベランダに出るなどとすると体温が下がるとともに寝付くことができます。
小学生の場合は抱っこして散歩に出ることはないのですが、「体温が上がったあとに下げる」ことを意識した生活習慣をつけると良いです。
一つは、お風呂に入って体を十分に温めた後、すぐにお布団に入ることです。
お布団に入る前にテレビを見たりゲームをしたりすると体温が下がってしまうため、寝るときには「体温の下降」が終わってしまっていることになります。
なるべく体が温まっているうちから寝かしつけを始め、戦略的に体温の下降を睡眠につく時間とすることで、自然と寝付きやすくなるのです。
なかなか寝ないのは、夏場の方が多くありませんか?冬場は自然と体温が下がるので寝付きやすくなるのです。
ぜひ、試してみてください。
周囲が静かすぎませんか?
車で子供とお出かけしたことはありますか?
少し会話が途切れたと思ったら、こどもはすっかり寝ついていたことはありませんか?
それも、普通ならねられないような格好で、ぐっすり…
「だまっていれば天使なのになぁ」なんて両親の嬉しそうな苦笑いがそこにあるのではないでしょうか。
さて、寝かせるために、夜はできるだけ静かに、音を立てないように気をつけていると思われます。
しかし、高速道路を時速100キロで走る車内は相当うるさい環境です。
なぜぐっすり寝られたのでしょうか。
これも赤ちゃんの寝かしつけで有名な「単調な機械音は睡眠を誘うから」なのです。
赤ちゃんの場合は、換気扇の音やドライヤーや掃除機が遠くでなっている音などで寝付くというのはよく知られている話ですよね。
単調なモーター音(特に低音)を聴いていると眠くなるのです。自動車のエンジン音も同様で、さらに揺れ動いていることから自然と眠くなるのです。
あなたも学生時代、単調で声の低い先生の講義を聴いていて、寝てはいけないのにカクンとなった経験があるのでは?
低音で、単調な音に眠気を誘われるのは、お腹の中で、お母さんの心音を聴いていた胎児の記憶から来ているということを聞いたことがあります。それは、絶対に守られている安心感の象徴とも言えます。
子供がなかなか寝付けないのは、「寝た後に親がそばから離れる不安感」を本能的に感じ取っているとわたしは考えています。
可能であれば、小学生低学年までの間は、土日だけでも添い寝して、寝ることそのものに安心感を持てるようにしてあげてください。
残念ながら、数年もすれば一緒に寝てくれなくなりますから、今だけの期間限定と思って添い寝してあげましょう!
おまけ〜寝かせるためのテクニック3つ
子供を寝かせるためのテクニックを3つだけご紹介します。
お子さんの性格は十人十色ですが、3つのどれかは効果があると期待して実践してみてください。
その1 添寝するときに胸に子供の耳が当たるようにして寝かせる(心音をあえて聞かせる)
今日、学校であった話をいろいろ質問しながらも、子供の耳が自分の胸に当たるようにして添寝します。
子供は話しながらも心音を聞き続けているため、いつの間にか安心して睡魔に襲われます。
その2 絵本の読み聞かせをして後半になったら(わざと親が眠そうにあくびをする)
幼児から小学生低学年までは絵本などの読み聞かせをするご家庭も多いと思います。高学歴者のアンケートによると、絵本の読み聞かせ経験者は非常に多いことがわかっているそうです。
教育熱心なご家庭であれば、まずは絵本の読み聞かせをされると良いでしょう。寝かしつけに読んであげる本もいろいろあり、読んでいる大人も案外楽しめたりします。
わが家で購入した本を紹介します。短いので寝なかったら次のお話を読みました。
頭のいい子を育てるおはなし366―1日1話3分で読める オールカラー
さて本題に戻りますが、読み聞かせも後半になってきたら、親自身が本気のあくびを繰り返しましょう。決してこどもに演技だと悟られてはいけません。そうすると子供もなんとなくつられて眠くなってくる(うそのような)本当の話です。
さらに、寝たふりして寝息を立ててください。よほど子供が興奮状態でない限り、寝入ると思われます。
それでも寝つかない時は最終手段
それでも寝つかない場合は、最終手段として、クラッシック音楽やα波音楽を聞かせましょう。その際は、必ず子供の手を握ったり、頭を撫でたりスキンシップを途切れさせないようにします。
とにかくリラックスできるように演出できれば自然と寝入りますし、数日同じことを繰り返していくと、パターン化して子供も安心して寝入るようになってゆきます。
まとめ〜こどもはいつまでも起きていたい
こどもは、親との時間が大切です。少しでも親が起きているのであれば一緒に起きていたいのです。
子供を寝かせるためには、まず「親が寝ないといけません」。
しかし、家事や残務のある共働き世帯の両親が夜9時にぐっすり眠れるはずもありません。
子供を寝かしつけるには、「寝たフリをする」か「自然と寝付く環境を作り出す」かのいずれかか必要となります。
みんな通ってきた道です、みんな共通の悩みです!がんばっていきましょう!